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泉の森自転車店 |
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泉の森自転車店の店用車を製作します。
ベースは神社仏閣型ベンリイの最終型、1965年製、CW92を選択しました。
店主と同じ齢を重ねた強者です。
このCW92は、1966年のフルモデルチェンジを前に、最後のマイナーチェンジを受けた、完成度の高い92です。
父の話ではCWのエンジンは他の92とは別物との事、その辺りの検証も兼ねて、クランク腰下から全て分解整備します。
ベース車輌の状態を確認します。
納屋保管、長期不動車、との事で購入しましたが、車体に関しては、納屋保管だけあって比較的錆びも深くなく良好ですが、フューエルタンク内にガソリンが残っていた為、タンク、コック、キャブレター共に腐食が激しく、要交換であると判断しました。
エンジンは改良箇所の検証を兼ねて完全に分解します。
先に分解したCVS92とCB125改1のエンジンは比較検証の為でした。
C92E型エンジンが、どのように改良されていったかが楽しみです。
シリンダーヘッドを取り外し、各部を点検します。
シリンダーヘッドはVとは完全に別物です。
拡大されたポート、インナーバルブスプリング、バルブスプリングシート、吸排気バルブガイド、ロッカーアーム、ヘッド本体は左右シリンダー間を冷却する為の吹き抜けが広く取られています。
但し、これらの変更点はCVキャブ装着に対する変更で、Vのノーマルキャブのままではシリンダーヘッド冷却以外の効果が得られないでしょう。
クラッチオイルポンプ関係はV以降改良されていません。
CB125改1になると、オイルポンプの下部が約1p下がり、オイルギャラリーが深くなっています。
オイル容量が0.3L増加し、焼き付きを防止しています。
C92E型エンジンはクランクケースのオイルギャラリーが浅く、改1以降の強化オイルポンプは移植できません。
分解したクランクケースは薄い目に作った洗浄液に一晩浸けておきます。
クランクケースは内外共に手磨きで磨き上げる予定です。
クランクシャフトは両側ニードルローラーベアリングが使われています。
プレスのC92には左側にボールベアリングが使われている物もあります。
このWのクランクはかなり程度が良く、ウエイトの切削面が光り輝いています。
トランスミッションも、全く摩耗やガタが無く、極上の状態です。