Restore Shop |
泉の森自転車店 |
Home | Products | Restoration | Collection | Information | Order | Archives | Link | Brog | BBS |
フロントフォークの再生
フルブレーキング時のフロント周りガタが気になっていたので、フロントフォークを分解する事にした。
再度、オイルシールホルダーを外し、フォークチューブを抜こうとしたが、オフサイド(左側)が縮んだ状態で抜けてこない。
ブッシュのガタが大きくてスラスト方向にテンションが掛かり過ぎたのだろうか?
二進も三進もいかない状態から何とか脱出してフォークチューブを引き抜き、スライディングチューブを点検すると、どうやら内部に一箇所コブの様な膨らみがある。
スライディングチューブの塗装を剥がしてみると、チューブ内部の膨らみの丁度外側に転倒時に付いたと思われる傷が現れた。
フォークチューブから外したブッシュを二アーサイド(右側)のスライディングチューブに通してみるとスムーズにボトムまでスライドするが、オフサイドのスライディングチューブはコブの部分に支えてブッシュがボトムまで到達しない。
ボトムチューブの摩耗によるガタではなく、外力による内寸不足(真円が出ていない状態)なので、ボトムチューブの内面をホーニングする必要がある。
スライディングチューブのシリンダーをホーニングする。
ゴールドスターのスライディングチューブは鋳鉄製で内径は約37.5oなので、1.1/4"〜3.1/2"サイズのブレーキシリンダーホーンを使った。
ブレーキシリンダーホーンは、トラック等の大型車に使われているドラムブレーキのホイールシリンダーをリペアーする際に使う工具で、3枚のオイルストーンが付いたブレードにスプリングのテンションが掛かっており、回転の遠心力で均一にシリンダー内壁を研磨する物である。
研磨の仕上がりは良好で、ボトム付近で支えていたフォークチューブの動きがスムーズになった。
発注済みの、Eddie Dow style ダンパーユニット、ポリッシュされた不等ピッチコイルスプリング、フォークチューブが届くのが楽しみだ。
待ちに待った待望のBSAフォークアップグレードオーバーホールキットが入荷した。
ゴールデンウイークまでに、届いた部品のバリ取りやポリッシュを施して、休みに入ったら一気に組み立てようと考えている。
ニアサイドのスライディングチューブ内面をホーニングした後、外傷部分をハンダで肉盛りしてヤスリで研磨修正した。サフェーサーを吹けば殆ど跡形は消えるだろう。
フロントフォークスライディングチューブの塗装作業に進む。
サフェーサの吹き、捨て塗り、拾い塗り、色決め後、仕上げ塗り塗装を施す。ブラックはロックペイントのパナロック(二液アクリルウレタン塗料)を使用した。
塗装したスライディングチューブが乾燥したので、フロントフォークの組み立てに掛かる。予めフォークチューブにオイルシールホルダー、トップベアリング
サークリップ、トップベアリング、ボトムベアリングを通しておき、ボトム部をフォークシャフトプラグで固定する。組み立てたフォークチューブをスライディ
ングチューブに入れ、サークリップを留めてオイルシールホルダーをホルダーレンチで締め付け、オイルシールホルダーにスプリングとカバーを被せる。
ニアサイド、オフサイド、共に組み上がったら、ボトムヨーク下部からフォークチューブを引き上げ、トップヨークとボトムヨークの間にトップヘッドランプ
ブラケットクリップとクリップオンハンドルバーを通し、フォークチューブ引き上げツールで引き上げ、トップヨークにフォークチューブが収まったらボトム
ヨークボルトで固定する。
指定のフォークオイルは20番、容量は0.21L、フォークオイルゲージに付属の注射器を使ってマニュアルの指示通り規定量を注入した。