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泉の森自転車店
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 アッパークランクケースから順に部品を清掃します。
シフトドラム、シフトフォークはC92から移植しました。

 キックシャフト、カウンターシャフト、メーンシャフト共にC92の高年式の部品に交換しました。
メーンシャフトはオイル溝切り加工を施しています。
ミッションベアリングは高速高精度ベアリングを使います。

 シフトスピンドル、シフトドラムオイルシールは当時と同じくVB型オイルシールを使います。

 問題のクランクシャフトを分解すると左コンロッドの大端部が崩壊していました。
クランクピンオンリーとコンロッドも崩壊したローラーにより深く削り取られています。
クランクピンもコンロッドも再使用不可能でした。
センターウエイトが1枚物でクランクピンオンリーが30o径のクランクシャフトは初期型C90の約5千台しか製造されていません。
クランクピンオンリーを単品製作してコンロッドを60年製造以前の後期C90、初期C92用に換える方法も考えましたが、いずれにしてもコンロッド大端部の強度が不足で、エンジンを回しすぎると再度不具合が発生する恐れがあります。
そこでクランクシャフトの左右両端を再利用し、改良後のクランクピンオンリー、センターウエイト、コンロッドをベースに加工しました。
大端部のローラーベアリングは、5o並列ローラーから2.5o2本ローラーに変更され、回転変動に対する強度が増しています。
写真左がオリジナルのクランクシャフト、右が改良型のクランクシャフト。

 クランクシャフトベアリングは高速高精度ベアリングを使用します。

 右クランクケースカバーは初期型C90専用ですから右クランクケースカバーパッキンはガスケット紙から切り出します。
クランクブリーザーシールはオイルシール2枚を加工して単品製作しました。