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泉の森自転車店
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 オイルポンプを分解します。
C92のオイルポンプは59年の発売以来、計3回の大きな変更が受けられています。
最も初期のものは、C90と同じ円形のポンプフィルタースクリーンが付くタイプです。
ポンプボディーのオイル吸入口が丸いのが特徴です。
60年型後期までこのタイプが使われています。
オイルを圧送するプランジャーの外径は13mmで、オイル供給量に難があります。
この次に改良されたポンプは角形のオイルフィルタースクリーンに変更されます。
ポンプボディーのオイル吸入口面積が拡大されました。
61年型後期、煙突ブリーザー式エンジンまでがこのタイプになります。
最後の変更はCB92タイプのプランジャー外径14mmのポンプです。
プランジャーボアーを広げ、オイル圧送量を増やしています。
これに伴いクラッチアウターやクラッチセンターも変更を受けています。
計3回の大きな変更以外にも多岐に渡り小変更を重ねていますので、部品相互の互換性は複雑でオフセットワッシャーの有無等、部品交換の際は組み付けに充分注意しなければなりません。
写真上がC90タイプの初期型オイルポンプ、写真下がCB92タイプの後期型オイルポンプです。


 このエンジンはV型なのでCB92タイプの改良型オイルポンプが取り付けられています。
プランジャーの摩耗、チェックバルブスプリングのへたり等を点検しました。


 クランクケースを組み立てる前にギヤシフト機構の整備をします。
メーンシャフト、カウンターシャフト共にベアリングの回転むらがある為、ベアリングは新品に交換しました。
各ギヤを分解し、ギヤの間に付着したスラッジを清掃します。


 分解前から懸念されていたギヤシフトスピンドルを点検します。
予想通りギヤシフトスピンドルアームとギヤシフトレバーのカシメ部分がへたり、ギヤシフトレバーがガタガタになっていました。
こちらは、準備していた良品と交換します。



 クランクケース内部の構成部品が整備完了しました。
クランクケースを組み立てます。