Restore Shop
泉の森自転車店
Home Products Restoration Collection Information Order Archives Link Brog BBS

 次にクランクシャフトの点検です。
クランクケースに組み付けされた状態でクランクシャフトがスラスト方向に大きく振れていました。
クランクベアリングに不具合があります。
クランクシャフトを取り外してベアリングを点検すると、クランクシャフト右側ボールベアリングに大きなガタがありました。
この61年型C95は、左ベアリングにはN304SHSローラーベアリング、右ベアリングには6304HSボールベアリングが使われていました。
左右共にベアリングアウターはロックリングでクランクケースに位置決めされています。
左右ともベアリングアウター外径は55oです。
部品名称上、右ベアリングは6304HSボールベアリングとなっていますが、外径が55oの規格外ベアリングです。
規格外ですから専用のベアリングを探さなければなりません。

 クランクシャフトやベアリングにも多くの種類があります。
写真の上段左から、外径52oリング溝タイプの6304HSボールベアリング、外径55oリング溝タイプの6304SHSボールベアリング、外径55oリング溝タイプのN304SHSローラーベアリング、下段左から、外径55oノックピン穴タイプのN304SHSローラーベアリング、外径57oノックピン穴タイプのN304SHSLローラーベアリング。
今回は上段中央のベアリングを使います。
クランクシャフトもベアリングに合わせて変更されています。
左が62年以降の後期型クランクシャフト、右が61年型のクランクシャフトです。
後期型はクランクピンウエイトに穴が開いていますね。

 右クランクシャフトをよく見てみると後期型にはローラーベアリングのローラー潤滑用のオイル穴と溝が切られています。
プライマリードライブギヤのスプラインの幅も違います。