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泉の森自転車店
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 横断歩道を渡りタクシー乗り場へ向かう。韓国のタクシーには、模範タクシー(黒タク)と一般タクシー(青タク)とが有る。模範タクシーは黒塗りの車であ んどんが黄色なので一目で識別出来る。ホテルや空港の前で良く見掛けるが地方に行くとほとんど走っていない様だ。運転手は有る一定以上の条件を満たした、 いわばエリートドライバーで、簡単な日本語や英語を話せる人が多い。料金は一般タクシーの倍近くするので私はほとんど使った事がない。
 私が青タクの止まっている所に行くと、客待ちの運転手同士が小競り合いを始めた。俺の方が先だと互いにかなりの剣幕で言い争っている。そんな争いを無視 して車内に乗り込み行き先を告げると、先ほどの事は全く無かったかのごとく、温厚な表情に豹変する所が韓国人らしくて面白い。
 天気が良くて車に揺られていると、また睡魔が襲って来た。気が付けば車は釜山郵便局の角を曲がり大庁路を走っている。あっという間にホテルに到着だ。私にとって釜山は京都や奈良に行くよりよっぽど近く感じてしまう。
 いつものごとくホテルの予約は取っていない。フロントで一泊分の5万ウォンを支払い、最終日18日の予約を済ませておく。ここのホテルを取っておけば帰りの飛行機に乗り遅れる心配がない。


 フロントでキーを預かり部屋へと向かう。今日はゆっくりして、明日から観光に周ろうと思う。部屋に入りシャワーを浴びてから、空港の本屋で買ったガイド ブックを開いてみる。以前から、慶州は是非とも行ってみたいと思っていたので、明日は汽車に乗って慶州に行く事にした。そうと決まれば夕食までの時間はや る事が無い。町を歩くのも良いがどうせまた18日に釜山に戻って来るので、今日はおとなしくホテルで休息する事にした。
 8時過ぎまで仮眠を取り、ヨンジュ市場の食堂へ向かう。食堂に顔を出すと何時ものおばさんが喜んで迎え入れてくれた。
 ビールで乾杯してから、焼き肉とテンジャンチゲを注文する。お客さんの中に日本人中年女性が居た。どうやら観光社の通訳を連れているらしい。韓流ブーム で韓国旅行、旦那の稼いだ金をバカスカ使っている様だ。10数万もする壺や掛け軸を買ったと話ししている。本物を買ったと思い込んでいる様だが、そんな金 額ではまず偽物だろう。あくせく働く可哀想な旦那の顔が目に浮かぶ。
 時間は9時を少し周っている。明日乗る鉄道の時刻表を見に釜山駅に行ってみようと思う。40階段を降りて中央洞駅から地下鉄に乗る。駅の機械でハナロ交 通カードに1万ウォンチャージする。このカードは日本のイコカのようなプリペイドカードで地下鉄、バスが1割引きになる。最近ではホームに置かれた自販機 でジュースを買えたりもする。
 早速、チャージしたハナロカードを改札機にかざして地下鉄に乗り込む。1区間乗車して次の釜山駅で下車する。地上に上がるとライトアップされた釜山駅が正面に見えて来た。

 釜山駅2階コンコースは列車を待つ客でごった返していた。日曜の夜なのでUターンラッシュなのだろうか。ここ釜山駅は昨年のKTX開業で駅舎が新 しく なっている。以前は切符売り場の上に時刻表が掲げられていたが、それが見当たらない。辺りを見回してみると、列車検索用の機械が設置されていた。タッチパ ネルの画面を操作すると列車の発着時刻や空席状況が検索できる様になっている。明日15日の列車の空席状況を検索してみた。出発日、時間、出発地、到着地 を選択すると対象列車が表示される。ピックアップされた列車の時刻を書き留めておいた。空席に余裕があるので明日当日切符を買う事にした。